ガイド

空間写真とは?iPhoneの「空間」で撮る3D写真と、Vision Proなしで見る方法

更新日:

この記事について:公開されている情報をもとにOwl3Dが執筆しました。出典(全21件)は記事の最後に掲載しています。

結論

空間写真は、iPhoneのカメラの「空間」モードやApple Vision Proで撮る3D写真です。1つのファイルに左目用と右目用の画像が入っています[1]。動画版が空間ビデオです。Appleの『Apple Vision Proユーザガイド』には、どちらもApple Vision Proでは3Dで、ほかのデバイスでは2Dで表示されると書かれています[2]。一方、Owl3Dが2026年10月に1台のiPhoneで見たところ、「空間」モードで撮った写真を写真アプリで開くと奥行きが感じられ、iPhoneを左右に動かしたり傾けたりすると、それに合わせて写っているものの位置がずれて見えました。これは1枚の平らな画面の上で起きる視差(見る角度によって見え方がずれること)の効果で、左右の目に別々の画像を見せる立体視ではありません。立体視には、2つの画像を左右の目に分けて見せる機器が必要です。写真アプリで「空間シーン」ボタンをタップしてから、手に持ったiPhoneを動かすと3Dエフェクトがかかる機能は、「空間シーン」といいます。Owl3Dが見たものがこの機能によるのかどうかは、確認できていません。この記事は、Owl3D Shiftを製造・販売し、動画を3Dに変換するOwl3Dアプリを開発しているOwl3Dが書いています。

砂浜で、横向きに構えたiPhoneを使い、楽器を弾く2人を撮影している人。

空間写真も空間ビデオも、iPhoneを横向きにして撮ります[3]。Appleが空間ビデオの発表で使った写真です。画像:Apple

この記事のポイント

  • Owl3Dが1台のiPhoneで見たところ、写真アプリで開いた空間写真には奥行きが感じられ、iPhoneを動かすと写っているものの位置がずれて見えました。これは視差の効果で、左右の目に別々の画像を見せる立体視ではありません。立体視ができる機器は機器別の表にまとめました。
  • 空間写真と空間ビデオは左目用と右目用の画像や映像を収めたファイル、空間シーンは写真にかける3Dエフェクトです(違いの表)。
  • Appleの対応モデル一覧(2026年10月11日時点)によると、空間写真を撮れるiPhoneは11機種です。いちばん古いのはiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxで、iPhone Airは入っていません。
  • 手元の普通の写真や動画(2D)は、Owl3DアプリでAIを使って3Dに変換できます。

空間写真、空間ビデオ、空間シーンはどう違うか

Appleの開発者向け資料(英語)によると、空間写真は、左目用の画像と右目用の画像を1つずつ収めたHEICファイルです。空間ビデオは、MV-HEVC形式の立体映像を収めたQuickTimeムービーです[1]。

図。空間写真は左目用の画像と右目用の画像を1つのファイルに収めたもので、Apple Vision Proでは3D、ほかのデバイスでは2D。空間ビデオは左目用の映像と右目用の映像を1つのムービーに収めたもので、同じくApple Vision Proでは3D、ほかのデバイスでは2D。空間シーンは1枚の写真にかける3Dエフェクトで、手に持ったiPhoneを動かすと見える。
名前は似ていますが、中身は違います。図の「ほかのデバイスでは2D」はAppleのユーザガイドの書き方です[2]。iPhoneでの見え方は3Dで見られる機器で説明します。図:Appleの説明[1][2][4]をもとにOwl3D作成。
名前中身作り方立体的に見える機器
空間写真左目用と右目用の画像が入ったHEICファイル[1]iPhoneのカメラの「空間」モード[3]か、Apple Vision Proのキャプチャ[2]『Apple Vision Proユーザガイド』では、Apple Vision Proで3D、ほかのデバイスで2D[2]。iPhoneでの見え方と他社の機器は下の説明と表へ
空間ビデオ立体映像が入ったQuickTimeムービー[1]空間写真と同じ[3][2]空間写真と同じ[2]
空間シーン写真にかける3Dエフェクト[4]写真アプリで写真を開き、「空間シーン」ボタンをタップ[4]手に持ったiPhoneを動かすと見えます。iPhone 12以降[4]、iOS 26以降が必要です[5]

Appleが『iPhoneユーザガイド』で案内している、ボタンをタップしてからiPhoneを動かすと3Dエフェクトのかかった写真が表示される機能は、空間シーンです[4]。Appleによると、この3Dエフェクトを使えるのはiPhone 12以降です[4]。一方、空間写真や空間ビデオを撮影するモデルをAppleがまとめた一覧は、iPhone 15 Proから始まります[6]。

空間写真を撮れるiPhoneと撮り方

Appleが『iPhoneユーザガイド』に挙げている対応モデルは、2026年10月11日時点で、iPhone 15 Pro、15 Pro Max、16、16 Plus、16 Pro、16 Pro Max、17、17 Pro、17 Pro Max、18 Pro、18 Pro Maxの11機種です[6]。iPhone Airはこの一覧になく、Appleの日本向けサイトにあるiPhone Airの仕様ページにも、空間写真や空間ビデオの撮影についての記載は見当たりませんでした[7]。iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxは、iOS 17.2で空間ビデオ[8]、iOS 18.1で空間写真[9]を撮れるようになりました。

時点で確認:Appleの対応モデル一覧と仕様ページ。

Appleが案内している撮り方は、次のとおりです[3]。

  1. iPhoneで「カメラ」を開きます。
  2. 画面を右にスワイプして「空間」モードを選びます。
  3. iPhoneを回転させて横向きにします。
  4. 空間写真か空間ビデオかを選び、シャッターボタンまたは撮影ボタンをタップします。

Appleは、iPhoneを水平にしてぶれないように構えること、被写体をカメラから約90〜240cmの距離に置くこと、むらのない明るい照明で撮ることを勧めています[3]。

Appleの2023年12月の発表では、空間ビデオのファイルサイズは1分あたり約130MBです[8]。iPhone 17の仕様ページでは、空間ビデオの撮影は1080p、30fpsです[10]。

空間写真や空間ビデオを3Dで見られる機器

撮り方を解説するYouTube動画には、「iPhone16で空間撮影しました」「写真とっても全然立体的に見えないです」というコメントが1件付いていました(2026年10月11日時点で、YouTubeの表示は「1年前」)[11]。

iPhoneでの見え方について、Appleのページの書き方は一つではありません。『iPhoneユーザガイド』の空間写真のページは、冒頭で「写真アプリとApple Vision Proで思い出を3次元で追体験できます」と書いています。同じページの終わりでは、Apple Vision Proの写真アプリでは3次元で表示でき、ほかのAppleデバイスでは通常の写真やビデオと同様に表示できると説明しています[3]。『Apple Vision Proユーザガイド』は、ほかのデバイスでは2Dで表示されるとしています[2]。

Owl3Dが2026年10月に1台のiPhoneで見たところ、「空間」モードで撮った写真は、写真アプリで開くと奥行きが感じられ、iPhoneを左右に動かしたり傾けたりすると、それに合わせて写っているものの位置がずれて見えました。これはAppleの説明ではなく、当社が実機で見た結果です。両目が見ているのは同じ1枚の平らな画面なので、この見え方は視差の効果であり、左右の目に別々の画像を見せる立体視ではありません。この見え方が、Appleが案内している空間シーン(「空間シーン」ボタンをタップしてからiPhoneを動かす3Dエフェクト[4]。iOS 26以降が必要[5])と同じ機能によるものかどうか、また、ボタンのタップが必要かどうかは、確認できていません。

左右の目に別々の画像を見せる立体視には、次のような機器を使います。

機器3Dで見られるもの見方と注意点
Apple Vision Pro空間写真と空間ビデオ[2]写真アプリを開き、タブバーの「空間」をタップします[2]。iPhoneで撮った空間写真が平面に見えるときは、visionOS 2以降にアップデートします[12]
Meta Quest(メタクエスト)空間ビデオ(Metaの日本語ヘルプが説明しているのは空間ビデオだけです。2026年10月11日閲覧)[13]iPhoneのMeta Horizonアプリで[ギャラリー]から[アップロード]をタップし、[空間]を選んでアップロードします。ヘッドセットでは、ファイルアプリかギャラリーアプリで見ます。空間ビデオの長さは20分までです[13]
Meta QuestやPICOで使えるアプリ「immerGallery」公式サイトによると、Appleの空間写真(.heic)と空間ビデオ[14]どちらも、公式サイト(英語)の対応カメラの表に載っています[14]
PICO 4 UltraiPhoneやApple Vision Proで撮影した空間ビデオと写真[15]PICOの日本向け製品ページに、再生できると書かれています。PICOの表記は「空間型ビデオ」「空間型写真」です[15]
3Dテレビ、ほかのVRゴーグル、裸眼3Dディスプレイサイドバイサイド(SBS)などに変換したファイルiPhoneアプリ「i3DMovieMaker」の開発者は、空間ビデオや空間写真を左右の映像に分けて読み込み、各種の3D形式に変換して保存できると説明しています。開発者によると、動画の保存にはアプリ内課金が必要です[16]。変換後の再生方法は3D動画の見方で説明しています

Meta Questについては、注意点が2つあります。Metaのヘルプ「Meta Questの空間ビデオ」が説明しているのは空間ビデオだけで、ギャラリーアプリのヘルプにも、Appleの空間写真についての記載はありません[13][17]。また、空間ビデオのヘルプには「空間ビデオを撮影できるiPhoneは、iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxのみです」という注記が残っていて[13]、Appleの現在の一覧[6]とは食い違っています。

表の方法は、いずれも当社(Owl3D)では試していません。

Meta Questで見た人の報告

日本でMeta Questの空間ビデオ再生を使えるかどうかについては、時期によって報告の内容が違います。

  • 2024年2月、価格.comのクチコミ掲示板に、Metaのサポートから「日本にて対応していない設定となっておりますので、日本の方にて空間ビデオを見られない状態でございます」と回答されたという投稿がありました[18]。
  • 2025年9月、ギズモード・ジャパンのライターは、旅行で撮った空間ビデオをMeta Quest 3で再生し、「Apple Storeで体験したときと近い印象を受けました」と書いています[19]。

Owl3Dでできること

Owl3D Shiftは、Owl3Dアプリを入れたパソコンにつないで使う、14インチの裸眼3Dディスプレイです。3Dで見られるのは一度に1人です。「Stereo 3D Playback」という機能で、Shiftの画面に映したサイドバイサイドやトップボトムの写真や動画を、メガネなしで3D表示します。空間写真(.heic)はそのままでは表示できないので、先にほかのツールでサイドバイサイドなどに変換する必要があります。

手元にあるのが普通の2Dの写真や動画なら、Owl3Dアプリを使うと、自分のWindowsパソコンやMacで、AIで3Dのファイルに変換できます。書き出せる形式はサイドバイサイド、Half SBS、トップボトムで、Macでは動画をApple Vision Pro向けの空間ビデオとしても書き出せます。空間写真を書き出す機能はありません。変換には時間がかかります。できあがる3Dは、AIによる変換であり、2つのカメラで撮影した空間写真や空間ビデオとは別のものです。アプリの表示は英語です。

よくある質問

Apple Vision Proを持っていなくても、空間写真で撮っておく意味はありますか?

次の点から判断できます。撮ったファイルは、ほかのAppleデバイスでも通常の写真やビデオと同様に表示したり共有したりできます[3]。3Dで見られる機器はApple Vision Proだけではありません(機器別の表)。一方で、iPhoneを横向きにして撮ることになり[3]、空間ビデオは1080p、30fpsです[10]。

普通の写真を空間写真にすることはできますか?

Apple Vision Proがあれば、できます。写真アプリで2D写真を開き、「空間写真を作成」をタップします[20]。iPhoneで普通の写真を立体的に見せる機能は、空間シーンです[4]。2Dの写真や動画をAIで3Dに変換する方法は、Owl3Dでできることと2D動画を3Dに変換する方法をご覧ください。

ロック画面で動く立体的な壁紙は、空間写真ですか?

いいえ、空間シーンです。Appleによると、iOS 26を入れたiPhone 12以降では、一部の写真を立体的な壁紙にできます。ロック画面の壁紙をカスタマイズするときに、「空間シーン」ボタンで3Dエフェクトのオンとオフを切り替えます[21]。

空間ビデオは、サイドバイサイドの3D動画と同じものですか?

同じではありません。空間ビデオは、MV-HEVC形式の立体映像を収めたQuickTimeムービーです[1]。サイドバイサイドは、左右の映像を横に並べた形式です。空間ビデオをサイドバイサイドの動画として見るには、先に変換が必要です(機器別の表)。

出典 (21)

  1. Apple Developer Documentation、「Creating spatial photos and videos with spatial metadata」(英語)、https://developer.apple.com/documentation/ImageIO/Creating-spatial-photos-and-videos-with-spatial-metadata (2026年10月11日閲覧)
  2. Apple、『Apple Vision Proユーザガイド』「Apple Vision Proで空間写真や空間ビデオを収録する/表示する/共有する」、https://support.apple.com/ja-jp/guide/apple-vision-pro/dev7068c3c93/visionos (2026年10月11日閲覧)
  3. Apple、『iPhoneユーザガイド』「iPhoneのカメラを使ってApple Vision Pro用の空間写真や空間ビデオを撮影する」、https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iph6e3a6d4fe/ios (2026年10月11日閲覧)
  4. Apple、『iPhoneユーザガイド』「iPhoneで写真やビデオを表示する」、https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iph3d267610/ios (2026年10月11日閲覧)
  5. Apple、「Apple Vision Proで空間シーンを表示する」(公開日:2026年9月2日)、https://support.apple.com/ja-jp/124145 (2026年10月11日閲覧)
  6. Apple、『iPhoneユーザガイド』「空間写真や空間ビデオを撮影するモデル」、https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/aside/ipheee23829a/27/ios/27 (2026年10月11日閲覧)
  7. Apple、「iPhone Airの仕様」、https://www.apple.com/jp/iphone-air/specs/ (2026年10月11日閲覧)
  8. Apple、「Apple、iPhone 15 Proに空間ビデオ撮影をリリース」(2023年12月11日)、https://www.apple.com/jp/newsroom/2023/12/apple-introduces-spatial-video-capture-on-iphone-15-pro/ (2026年10月11日閲覧)
  9. Apple、「iOS 18 のアップデートについて」のiOS 18.1の項、https://support.apple.com/ja-jp/121161 (2026年10月11日閲覧)
  10. Apple、「iPhone 17の仕様」、https://www.apple.com/jp/iphone-17/specs/ (2026年10月11日閲覧)
  11. 利用者のコメント:YouTube、V Magazineの動画「【iPhone 16 / 15Pro】空間写真・空間ビデオ「撮るコツ」7選!使い方や注意点を解説」のコメント欄、https://www.youtube.com/watch?v=sYXh5Y-aXWQ (2026年10月11日閲覧)
  12. Apple、「Apple Vision Proで空間写真が通常の写真として表示される場合」(公開日:2025年10月13日)、https://support.apple.com/ja-jp/121308 (2026年10月11日閲覧)
  13. Meta、Meta Questヘルプセンター「Meta Questの空間ビデオ」、https://www.meta.com/ja-jp/help/quest/372981992147360/ (2026年10月11日閲覧)
  14. immerVR、「immerGallery」(英語)、https://immervr.com/ (2026年10月11日閲覧)
  15. PICO、「PICO 4 Ultra」、https://www.picoxr.com/jp/products/pico4-ultra (2026年10月11日閲覧)
  16. i3DMovieMaker解説ページ(開発者のサイト「stereo.jpn.org」)、「空間ビデオ/空間写真の読み書き」、https://stereo.jpn.org/jpn/iphone/i3dmoviemaker/spatial/index.html (2026年10月11日閲覧)
  17. Meta、Meta Questヘルプセンター「Horizon OSのギャラリーアプリでメディアを管理する」、https://www.meta.com/ja-jp/help/quest/410354522069898/ (2026年10月11日閲覧)
  18. 利用者の投稿:価格.com クチコミ掲示板、「日本での空間ビデオ対応。」(2024年2月9日)、https://bbs.kakaku.com/bbs/K0001572648/SortID=25616264/ (2026年10月11日閲覧)
  19. ギズモード・ジャパン、「iPhoneで撮影した空間ビデオ、1/7の値段のデバイスで十分楽しめます」(2025年9月27日)、https://www.gizmodo.jp/article/apple-spatial-video-meta-quest-3/ (2026年10月11日閲覧)
  20. Apple、『Apple Vision Proユーザガイド』「Apple Vision Proの「写真」で空間写真を作成する/空間シーンを表示する」、https://support.apple.com/ja-jp/guide/apple-vision-pro/tan1be9a3a0b/visionos (2026年10月11日閲覧)
  21. Apple、「iPhoneの壁紙を変更する」、https://support.apple.com/ja-jp/102638 (2026年10月11日閲覧)

最新情報をお届けします!

© 2026 Owl3D. All rights reserved.