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VR動画の作り方:180度・360度の撮影から編集、YouTubeへのアップロードまで

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この記事について:公開されている情報をもとにOwl3Dが執筆しました。出典(全17件)は記事の最後に掲載しています。

結論

VR動画は、180度か360度を写せるカメラで撮り、カメラ付属のソフトでスティッチング(つなぎ合わせ)をして、VR向けの設定で編集し、最後にVR用のメタデータを入れます[1][16]。奥行きのある3Dにしたいなら、2つのレンズが横に並んだVR180カメラで、前方180度を立体で撮れます[4]。制作を請け負う会社もあります[13]。すでにある普通の動画を3Dにするのは別の作業で、動画をVR化する方法で説明しています。この記事は、動画を3Dに変換するOwl3Dアプリを開発しているOwl3Dが書いています。

黒いカメラの正面に、大きな魚眼レンズが2つ横に並んでいる。

魚眼レンズが2つ並んだVR180カメラ(Kandao VR Cam 8K)。画像:Kandao

この記事のポイント

  • 目の前の人や物を立体で見せるなら180度の3D、周り全体を見せたいなら360度。選び方
  • カメラは水平に固定し、目の高さあたりに置きます。VR180では被写体をレンズから60cm以上離します。撮影のコツ
  • YouTubeで見回せるようにするには、編集が終わったあとにメタデータを入れます。書き出しとアップロード
  • 平面のまま再生される、丸い映像が2つ映るといった症状はうまく再生されないときへ。

180度か360度か、3Dにするか

Meta Quest(メタクエスト)向けVR動画の仕様には、次の形式があります[3]。

種類見え方使うカメラファイル(Metaの仕様)
VR180(3D)前方180度が立体で見えるVR180カメラ、2眼の魚眼レンズ左右に並べた形式、2:1、3840×1920以上
360度(2D)周り全体が平面で見える360度カメラ1枚の映像、2:1、3840×1920以上
360度(3D)周り全体が立体で見える3D対応の360度カメラトップボトム、1:1、3840×3840以上

同じ「180度」でも、360度カメラの半分だけを使った映像と、立体に見えるVR180はまったく別のものです。使っている人の報告(当社では試していません):価格.comでは、360度カメラで180度の立体映像を撮ろうとした人が、結局VR180カメラを買い、「思い通りの動画が、編集なしで撮れた」と報告しています(2020年5月)[12]。

ステップ1:カメラを選ぶ

  • 360度カメラ:2眼のモデルでは、前と後ろの魚眼レンズで撮った映像を、カメラ付属のソフトで1枚の360度映像につなぎます[5]。
  • VR180カメラ、または2眼の魚眼レンズ:レンズが横に2つ並び、3Dで撮れます[4]。キヤノンのRF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYEのように、対応カメラに付けて180度の3D映像を撮るレンズもあります[7]。
  • スマホ:対応するiPhoneでは、3Dの空間ビデオを撮れます[14]。詳しくはよくある質問へ。

ステップ2:撮影する

三脚の上に立てられた、細長いグレーの360度カメラ。
三脚に載せた360度カメラ(RICOH THETA V)。画像:之乎、Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0
  • 水平に保つ:VR180では2つのレンズを常に水平にします[4]。地平線が傾いていると、見る人は体のバランスを保とうとして首を傾けてしまいます[5]。
  • カメラを動かさない:VR180では、カメラは止めたまま、被写体に動いてもらいます[4]。
  • 目の高さに置く:VR180は座った人の目の高さ[4]、360度は目の高さより少し下が目安です[5]。
  • 距離をとる:VR180では、被写体をレンズから60cm以上離します。近すぎるとVRゴーグルで二重に見え、見ていてつらくなります[4]。
  • 撮影者も映り込む:360度では撮影者も照明も映ります。その場を離れるか、カメラのスマホアプリで離れた場所から録画を始めます[5]。
  • つなぎ目に被写体を置かない:2眼の360度カメラでは、2つのレンズの境目にあるものがスティッチングでゆがむことがあります[5]。
  • 大事なものは正面に:VR180の立体感は中央がいちばん強く、端に行くほど弱くなります[4]。
  • 4K以上で撮る:360度では、4Kで撮っても前後の半球はそれぞれHD程度になります[5]。

ステップ3:スティッチングして編集する

左は魚眼で撮った丸い映像が2つ並んだダイニングの写真、右は同じ写真をつなぎ合わせた横長のパノラマ。
スティッチングの前と後。360度カメラが記録する映像(左)と、ソフトでつないだ360度×180度の映像(右)。画像:Peter Wieden、Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0(トリミング)
  1. まずスティッチングする:YouTubeは、カメラ付属のソフトか、180度・360度に対応したほかのスティッチングソフトを使うよう案内しています[1]。できあがるのは、球面を平らに広げた正距円筒図法の映像です[5][6]。キヤノンの2眼魚眼レンズで撮った映像は、EOS VR Utilityで正距円筒図法のVR180映像に変換します。このソフトの利用には有料プランへの加入が必要です[6]。RF-S3.9mm F3.5 STM DUAL FISHEYEでは、レンズの構造上、左右の魚眼映像が逆に記録されるため、このソフトで入れ替えます[8]。
  2. VR向けのシーケンスで編集する:編集ソフトのシーケンス設定をVR向けにし、元の映像に合わせます[1]。

ステップ4:書き出してアップロードする

  1. MP4で書き出す:Metaの仕様では、ファイルはMP4で、30fpsか60fps、25〜60Mbpsが推奨されています[3]。
  2. 最後にVR用のメタデータを入れる:180度や360度の映像であることを、YouTubeやプレーヤーに伝える情報です。YouTubeは、アップロードの前にAdobe Premiere(2019以降)などのアプリかスクリプトでファイルを修正するよう案内しています[1]。Googleが公開しているSpatial Media Metadata Injectorは360度動画用のツールで[16]、2018年8月のバージョン2.1でVR180にも対応しました[9]。3D動画には、ファイルにステレオメタデータを含めます[2]。編集ソフトによってはメタデータが引き継がれないので[17]、ほかのソフトでの作業がすべて終わってから入れます。
  3. YouTubeにアップロードして待つ:360度で再生できるようになるまで、最大で1時間ほどかかることがあります。左上にパンボタンが出れば360度動画として扱われています[1]。3D動画は処理が終わるまで、3Dではなくサイドバイサイド(SBS)で再生されます[2]。
  4. VRゴーグルで直接見る:ファイルをゴーグルにコピーして、VR動画プレーヤーで開いても見られます。SKYBOX VR Video Playerは、ファイル名に「LR_180」(左右並びのVR180)や「2D_360」「TB_360」などが入っていると、その形式で再生します[10]。Meta Questへの移し方はVRゴーグルで映画を見る方法をご覧ください。

うまく再生されないとき

  • YouTubeで見回せない、VRのマークが消えた:メタデータが入っていない、あとの編集で消えた[17]、まだ処理中[1]、などが考えられます。最後にもう一度メタデータを入れてアップロードし、1時間ほど待ちます[1]。
  • 丸い映像が2つ映る:スティッチング前の映像です[5]。カメラ付属のソフトでつないでから書き出します[1]。
  • 2つの映像が横に並んで見える:プレーヤーが2Dとして再生していると考えられます。VRゴーグルでは3Dのサイドバイサイドと180度を選びます[10]。YouTubeでは、ステレオメタデータと処理の完了を確かめます[2]。
  • ゆがみ方がおかしい:180度の映像を360度として(またはその逆で)再生していると考えられます。正しい形式を選ぶか、ファイル名を変えます[10]。
  • 二重に見える、見ていて疲れる:撮影時に被写体が60cmより近かったか、カメラが傾いていたことが考えられます[4]。

使っている人の報告(当社では試していません):360度動画のVRマークがYouTubeで突然消えたという相談(2021年10月)に、価格.comの回答者の1人は「360°である事を示すメタデータが欠落してしまったと推察されます。」と答えました。質問した人は共有の方法を変え、「Google PhotoでVR動画を再生できました。」と報告しています[11]。

普通の動画を3Dにしたい場合

手持ちの普通の動画は、VRゴーグルで見られる3Dにできます。Owl3Dアプリは、使う権利のある普通の動画を、AIでSBS、Half SBS、トップボトムの3Dファイルに変換します。180度や360度の動画にはなりません。WindowsパソコンとMacで動作し、変換には時間がかかります。無料プランは1回の変換につき動画60秒までで、透かしは入りません。できあがる3Dは、AIによる変換であり、2つのレンズで撮影したVR180の映像とは別のものです。アプリの表示は英語です。

Owl3Dの製品Owl3Dコンバーター2Dの動画や写真を3Dに変換する、Windows・Mac用のデスクトップアプリ。

よくある質問

スマホでVR動画を作れますか?

対応するiPhoneなら、3Dの動画は作れます。180度や360度の動画を撮るにはVR180カメラか360度カメラを使い、多くはスマホのアプリと組み合わせます[5]。iPhoneの「空間」モードで撮る空間ビデオは3Dで、被写体を約90〜240cm離すのがよいとAppleは説明しています[14]。Meta Horizonアプリでアップロードすれば、Meta Questでも見られます(動画は20分まで)[15]。詳しくは空間写真と空間ビデオをご覧ください。

VR動画の制作を会社に頼むこともできますか?

できます。VR動画の制作会社を比べて紹介するサイトもあります[13]。

Owl3DでVR180の動画は作れますか?

作れません。Owl3Dアプリは普通の2D動画を、SBS、Half SBS、トップボトム、Macでは空間ビデオの3Dに変換するもので、VR180や360度の映像は扱いません。

出典 (17)

  1. YouTubeヘルプ、「180° 動画または 360° 動画のアップロード」、https://support.google.com/youtube/answer/6178631?hl=ja (2026年10月17日閲覧)
  2. YouTubeヘルプ、「3D 動画のアップロード」、https://support.google.com/youtube/answer/7278886?hl=ja (2026年10月17日閲覧)
  3. Meta Quest Media Studio、「360/180 Video Requirements」(英語)、https://creator.oculus.com/media-studio/documentation/video-spec/ (2026年10月17日閲覧)
  4. ThreeSixty Cameras、「6 Tips for Shooting VR180 3D Video」(英語)、https://www.threesixtycameras.com/360-cameras/5-tips-for-shooting-vr180-3d-video/ (2026年10月17日閲覧)
  5. John Blackmon(CenarioVR)、「Best Practices for Creating 360 Degree Video」(英語)、https://www.cenariovr.com/blog-posts/best-practices-for-creating-360-degree-video.html (2026年10月17日閲覧)
  6. キヤノン、「EOS VR Utility」、https://app.ssw.imaging-saas.canon/app/ja/vru.html (2026年10月17日閲覧)
  7. キヤノン、「RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE」、https://personal.canon.jp/product/camera/rf/rf52-f28l-dfe (2026年10月17日閲覧)
  8. キヤノン、「RF-S3.9mm F3.5 STM DUAL FISHEYE」、https://personal.canon.jp/product/camera/rf/rf-s39-f35-dfe (2026年10月17日閲覧)
  9. Google、「Spatial Media Metadata Injector v2.1」のリリースノート(GitHub、英語)、https://github.com/google/spatial-media/releases (2026年10月17日閲覧)
  10. SKYBOX、「How to Adjust 2D/3D/VR Video Formats」(英語)、https://skybox.xyz/support/How-to-Adjust-2D&3D&VR-Video-Formats (2026年10月17日閲覧)
  11. ユーザーの報告:価格.comクチコミ掲示板、「YouTubeの360℃動画について」(2021年10月31日投稿)、https://bbs.kakaku.com/bbs/J0000034421/SortID=24422905/ (2026年10月17日閲覧)
  12. ユーザーの報告:価格.comクチコミ掲示板、「180度動画撮影の可否」(2020年5月6日投稿)、https://bbs.kakaku.com/bbs/K0001196625/SortID=23385047/ (2026年10月17日閲覧)
  13. ボーター、「VR動画制作会社14選。費用相場やタイプ別の選び方を紹介」、https://boater.jp/article/2008 (2026年10月17日閲覧)
  14. Apple、iPhoneユーザガイド「iPhoneのカメラを使ってApple Vision Pro用の空間写真や空間ビデオを撮影する」、https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iph6e3a6d4fe/ios (2026年10月17日閲覧)
  15. Meta Questヘルプセンター、「Meta Questの空間ビデオ」、https://www.meta.com/ja-jp/help/quest/372981992147360/ (2026年10月17日閲覧)
  16. Google、「spatial-media」の説明(GitHub、英語)、https://github.com/google/spatial-media (2026年10月17日閲覧)
  17. Shotcutフォーラム、「Shotcut Video is not 360, Why?」(英語、Shotcutによる2017年10月の回答)、https://forum.shotcut.org/t/shotcut-video-is-not-360-why/2982 (2026年10月17日閲覧)

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